「合コン?!」

「うん。人数足りなくてさー ……ダメ?」

「ゴメン。あたしあきいるし、あんまり行きたくないや」

「そっか、美菜子も香恋も彼氏いるもんねー。ゴメンね?」

「ハ?!何であたしも?!」

「……え?美菜子は矢幡君で、香恋は三谷……」

「行く」

「え、ホントに?!」

「うん」

「ありがとう!!日にちとか、またメールするね」

「分かった」

 誘ってきた友達は、笑顔で言うと、自分の席に戻った。

「ちょっと香恋、何言ってるの」

「だって、あたし三谷と付き合ってなんかないもん!!」

「だからって合コン行く必要なんかないでしょ?」

「でも、嫌だもん」

「何が」

「三谷と付き合ってるって思われるのが」

「合コン行ったって香恋と三谷は付き合ってるって思われるでしょー」

「美菜子の意地悪っ!」

「そんなに言うんだったら、彼氏でも作れば?」

「好きでもないのに付き合えって言ってるの?」

「だって、香恋が言ってることってそういうことでしょ?」

「……そーぉ?」

「ま、そんなの知らないけどー?」

「何ソレー」

「あたし、明日あきとデートなんだっ♪」

「あー、もーそれは幸せそうで何よりでーす」

 いいよなー

美菜子は格好いい彼氏が居てー

え?三谷も格好いいだろーって?

フッ。 あいつは性格がだめなのよ。いつも人をバカにするようなことばっかり……

「さ、部活行こ?」

「あ、そだね」

 あたしと美菜子は教室を出た。

 

 

「合コン?!」

「うん」

 家に帰ってみんなに言うと、すごく驚かれた。

………なんか、駄目なことしたのかなー?

「香恋ちゃん、それって康輔も行けないの?」

「は?何で俺が行かなきゃなんねーんだよ!」

「康輔はだまってて」

「……」

 お義母さん、何言ってるの…

「あたし、人数足りないからって言われたから、多分男の子はもう無理なんじゃないかなーって思うけど…」

「そう…」

「香恋、あんた無防備なんだから、気をつけなさいよ?」

「え、何が?」

「合コンなんかで彼氏なんか作るなって言ってるのよ。いい人が参加するとも思えないしね?」

「別に、彼氏作りに行くワケじゃないし」

 お姉ちゃん怖い…。

「場所とか分かるの?」

 お義兄さんが天使に見えるよっ!!すごく優しい聞き方だーっ

「あ、駅前のカラオケ…」

「じゃぁ、遅くなったら、康輔に迎えに行かせれば問題ないんじゃない?」

「そーね」

「「は?!」」

 ってか三谷とハモったし!!

ってかお義母さん達納得したし!! 何ソレ?!

「…お前絶対早く帰って来いよ」

「言われなくてもそうするわよ」

 何でわざわざ三谷に迎えに来てもらうために遅くまで残るのよ。

何が何でも早く帰らなきゃ!!

  

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