「三谷ー、ご飯早く食べよー!冷めちゃうよー?」
「おー。おりるー」
来週から、2泊3日、無人島に行く。
この学校は、1年のときに無人島旅行があって、2年生で修学旅行、3年生ではダンスパーティー(通称プロム)がある。
まぁ、簡単に言えば行事盛りだくさんの学校。
「無人島旅行いったら、やっぱみんな泳ぐのかなぁ?」
「知らねー」
「…ちょっとぐらい真面目に答えてくれても良いじゃん」
「ん?俺真面目だけど」
「…あっそ」
無人島旅行っていう名前がついただけで、別に無人島に行く訳じゃないんだけどね。
ちゃんとペンションもあるし、人だって少ないけど住んでる。それに、夏だから海水浴もできる。
とりあえずみんなで遊びにいく。まぁ、夜に勉強する時間が2時間とってあるけど。
ちなみに、グループは4人で、男女混合。
これはクラスによって違うんだけど、迷惑なことにウチのクラスはカップルが多い。
だから、男女混合にしてほしいって言ったらしい。
無人島旅行がキッカケでカップル誕生しちゃうんじゃないの?って思っちゃうんだけど。
残念なことに、あたしのグループには三谷がいる。
絶対仕組まれた!!!
グループは、美菜子と矢幡とあたしと三谷。
グループは委員長が決めるんだけど…
その委員長がまずカップルなんだよね…。
だから、必ずカップルは同じグループになってて…え?あたしと三谷がカップル?
そんな訳ないじゃん。
「まぁ、グループは男女混合でも、行動は別に一緒にする必要ないんだろ?」
「当たり前じゃん。なんであたしが三谷と行動一緒にしなきゃいけないのよ」
「だよな。…じゃ、俺矢幡と仲良くなーろぉ」
「キモッ!!」
「うっさいな!!矢幡と仲良くなるのがダメなのか!!」
「誰もそんなこと言ってないけど、さっきの言い方はキモかった!!」
「結構きついこと言うなお前!」
「三谷にはね」
「…」
「あ、そーだ」
「嫌だ」
「…は?いや、あたしまだ何も…」
「嫌だ。絶対聞かねぇ」
あたしを睨みながらご飯を食べる三谷。
「…お土産ね、一緒に買いに行きた「あ――――――――!!!」…」
「何よ」
「聞こえない、俺には何も聞こえない。じゃ、ごちそうさま」
「おいコラ三谷ー!!話聞け――!!!」
「嫌だ―――!!」